犬や猫はチョコレートに含まれるメチルキサンチンアルカロイド(テオブロミン、カフェイン)の過剰摂取により中毒を起こします。
チョコレートの種類(カカオの含有量)によりメチルキサンチンの量が異なる為、摂取したチョコレートの種類を把握することが重要です。
症状は嘔吐や下痢などの症状から痙攣、発作や死に到るまで様々です。
個体差はありますが、例えば5kgの犬ではミルクチョコレートの板チョコを半分たべてもチョコレート中毒は発症しません。
ホワイトチョコレートならば40枚食べても大丈夫なのです。
しかし、ブラックチョコレートの場合1/3枚だけでも中毒を発症する可能性があります。
最近では、高カカオのチョコレートが数多く売られています。普通のミルクチョコレートのカカオ含量は35%前後ですが高カカオチョコレートでは70~99%のものもあります。これらは少量でも致死量に達する可能性があり、より注意すべきでしょう。
もしも中毒量のチョコレートを食べてしまった場合の病院での治療は、食べてから時間が経っていなければ動物病院で催吐処置をして吐き出させます。
また、吸収されてしまう前であれば胃の洗浄・活性炭の投与などを行なうことも可能です。
食べてから時間が経過してしまった場合は、血液検査などの精査を行ない、点滴や胃腸薬の治療をして、その後は症状に合わせた治療となります。致死量の場合は一刻も早く病院に連絡をとり、すぐに連れて行きましょう。
メチルキサンチンの量が問題なくても、チョコレートは脂肪分が多いので膵炎などを引き起こす可能性もあり、なによりもチョコレートを口にさせないことが重要です。
チョコレートは犬や猫の口が届かないような場所で保管して下さい。
チョコレート菓子を食べてしまった、ラッキーちゃん(仮名)
食べてから嘔吐があったようですが、その後も大事には至りませんでした。
写真の様なチョコレートの場合、テオブロミンの量はわずかですが、
チョコレートも包まれているナッツも高脂肪なので要注意です。