前回のブログにはワンちゃん、ネコちゃんに食べさせてはいけない食べ物を載せましたが、
今日はそれ以外の異物を飲み込んだときのお話をしたいと思います。
ワンちゃんもネコちゃんも、飼育環境下で飲み込んではいけないもの、
いわゆる「異物」を誤飲してしまうことがあります
異物の例としては、玩具・石・竹串・衣類・人間用の内服薬・コイン・紐などなど…。
ネコちゃんに関しては、グルーミングなどによりできた毛玉が
異物として腸管に詰まってしまうことも珍しくはありません
飲み込んだ後は、食欲不振や嘔吐などの消化器症状を示すこともありますが、
無症状の場合もあります。
診断はまず、飼い主様からのお話(「異物を食べたのを見た」という証言)です。
確実に食べたのであればそこで診断がつきます。
その際、飲み込んだ異物の大きさや、形状・成分、飲み込んだ時間も教えて頂けると助かります!
飲み込んだものと同じものがあればそれをお持ち下さい。
…が、「気が付いたらアレがなくなっていた」というケースもよくあります。
そういった場合、次に腹部レントゲン検査でチェックしますが、レントゲンには写ってくるものと
写ってこないものがあります。
写ってこない場合はさらに腹部超音波検査や造影検査、内視鏡検査を検討していきますが、
どういった検査をするかは誤飲したものやそのときのワンちゃん・ネコちゃんの状態によって変わります。
治療に関しても誤飲したものやワンちゃん・ネコちゃんの状態など状況によって変わってきます。
胃内に残っていれば、注射薬などを使ってわざと嘔吐を促し吐かせる催吐処置を実施する場合、
麻酔をかけて内視鏡下異物除去する場合が多いです。
しかし、誤飲したものが大き過ぎる、吐かせるリスクが高すぎる、
腸管で詰まってるなどといった場合、外科的な処置、つまりお腹を開けて取り出すこともあります。
誤飲は比較的、好奇心旺盛な若い子で見られるケースが多いですが、年齢に関係なく
性格的に誤飲をしやすい子もいます(そういった子は誤飲を繰り返しやすいので要注意です)。
誤飲は前述した通り、必ずしも症状が出るわけではありませんが、
最悪の場合命に関わる状況に陥ってしまいますので、
まずは誤飲しないような環境づくりに心がけ、誤飲してしまった場合はなるべく早めに動物病院にご相談下さい。